カルメン 第三幕【あらすじ】
密輸団の基地
危険は伴うが、割のいい仕事。
密輸に目を光らす役人に、色仕掛けで注意を引く仕事。
ジプシーの女たちの得意とするところを存分にいかせる仕事だ。
「私を正直者だと信じる母」を想いつつも、
カルメンへの愛から密輸団の一味になったドン・ホセ。
一方、カルメンは酒場で会ったエスカミーリョが気になっており、
ドン・ホセへの興味は薄れてしまっている。
「アンタにこの稼業は向かない」とはっきり振られそうになると、
「そんなことを次に言ったら…」と脅しにかかる始末であった。
女たちは占いに興じる。
最初は興味なさげにしていたカルメンも
よく当たると、楽しそうにしている様子をみてカードをめくってみたくなる。
移り気で、自由を愛するカルメンに出たカードは、、、
「愛によって死す」
カルメンもドン・ホセも死ぬ運命だというのだ。
不吉な運命からは逃れられないと怯え、見なかったことにしようとする。
町を、密輸品をもって移動するのに、
「役人だって、女にはあまいでしょう」と、しっかり仕事を果たして先頭を行く女たちと
しんがりを任されたドン・ホセ。
そこへ現れたのは、なんとミカエラであった。
一人、密輸団のアジトへ乗り込んできたミカエラは、
最大級の決心をもって、
言葉巧みに誘惑したカルメンなんかに負けたりしない、と
ドン・ホセを説得しにかかる。
「必ず連れて帰ってみせる、彼も目が覚めると信じている」と神に祈る。
そこへまたタイミング良く(悪く)、
エスカミーリョ登場!
ホセに、まさかの堂々ライバル宣言。
しかも、絶対勝てると、相変わらず非常に鼻につくやつである。
決闘が始まるが、仲間たちに止められ休戦となる。
エスカミーリョは、ちゃっかりカルメンにアピールし、
全員を闘牛の試合にご招待する。
すっかりエスカミーリョに心酔のカルメンをみて、嫉妬に燃えるドン・ホセ。
その様子を、岩陰から見ていたミカエラは、
ドン・ホセに、やっぱり帰りましょうと改めて説得にかかる。
カルメンも「アンタには向かない」と、あっさりと追い返そうとするが、
むしろ、その惜しまない様子に憤り、ドン・ホセはもう聞く耳を持たない。
「命に代えてもお前を離さない」と、
恐ろしい言葉を残す。
続く。。。